川内大綱引で使う長さ365m、重さ7tの大綱は、綱引当日に、保存会の綱練り指導員の指導の下、実行委員会を中心に約1,500人の市民の力で、朝から半日をかけて365本の縄から1本の大綱に練り上げられます。
330本の縄を11本ずつ、道路に繰り出していき、110本の縄の束を3つ作ります。
綱の両端には綱にヨリを加えるために立山・寄山と呼ばれる2つの大きな器具が設置されます。
立山は、地面に掘った穴に入れて固定されています。
そいて、寄山からのヨリで練られた3本の綱を練り上げていく時にヨリを加える山です。
寄山は、122本、122本、121本にまとめられた3つの束それぞれにヨリを加えていく山です。
ヨリが入って少しずつ縮んでいく綱の力で、少しずつ立山の方に寄っていくので寄山と呼ばれます。
寄山からのヨリで縄の束が3つの綱になっていきます。
3本の綱が練れてきたら、「シンコ」と呼ばれる器具を使って、3本の綱を1本の大綱に練り上げていきます。
シンコは、その年の上方・下方の三役を中心に、立山側から寄山側へ、3本の綱を1本の大綱にまとめながら押し進めていきます。
練りがった大綱は、参加者みんなで、国道3号に運び出します。
川内の大綱の両端には、ワサと呼ばれる輪があります。
上方・下方、それぞれで自陣側のワサを作ります。
大綱の中心には、化粧縄が巻かれ赤く塗られ、大綱は国道3号の道路にあいているダン木穴に埋められたダン木の上に設置されます。
川内大綱引では、最後に審判が大綱にノコで切れ目を入れます。そうすると両側から強い力で引っ張られている大綱はそのノコの入った切れ目から真っ二つに千切れます。そのため、大綱は一回だけしか使えません。
毎年、毎年、良い綱引が出来るようにと思いを込めて、みんなで練り上げています。